英語英文学系統で主要な(参考文献表や注の書き方などの)書式は、MLA方式でしょう。MLA方式の書き方ガイドブックは改訂を重ね、現在は第9版となっています。
MLAはModern Language Associationの略ですが、一方MHRAはModern Humanities Research Associationの略です。前者はアメリカ、後者はイギリスの団体です。
従って、イギリス文学専門の場合、MHRA方式も使用されることがあります。今回私が取り組んでいる論文集ではこちらの方式を採用しています。
MLAガイドは第9版ですが、MHRAガイドブックは第4版が2024年に発表されました。MLAのガイドブックは購入が必要ですが、MHRAのガイドブックは公式ホームページで公開されています。
私はこの最新版をダウンロードしてはあったのですが、大して変わっていないだろう、変わっているところは現代ならではの内容(つまり、インターネット上の資料や電子書籍など)だろうと何となく思い込み、中身は見ていませんでした。
しかし、出版地の表記がなくなった、雑誌論文でも「pp.」がつくようになった、雑誌のpart numberも書くようになった、という大きな変更がありました。
これを何と数日前に初めて知りまして、原稿の校正に反映しているところです。
出版地の表記はMLA方式でもすでになくなっているようです。今時、どこで出版されたという情報はもはや意味があまりないだろう、ということのようです。
雑誌論文の「pp.」表記に関しては、MHRA方式では、論文集中の論文は「pp.5-32」のような書き方をし、論文雑誌中の論文は「5-32」のように「pp.」をつけずにページ数を書くという決まりでした。
しかしMHRAはこの相違を「quirk」と表現し、「別々の書き方にする必要はないのではないか?校正も面倒になる」と述べ、全てpp.をつけることに統一したそうです。
雑誌のpart numberというのは、号数です。一般の週刊誌、月刊誌などでも「5月1日号」、「6月号」などがあるように、当然、『Nature』などの学術雑誌も「号」があります。ただ、「2020年6月号」のような呼び方ではなく、第何号、という呼び方になります。例えば、2020年刊行は60号、2021年刊は61号、というようになります。
年に複数回刊行される学術雑誌の場合、季刊なら、例えば春は「55号1」、夏は「55号2」といったようになります。
このように、同じ年の間は同じ号数を振り、そのパート1、パート2、・・・というような番号の振り方をします。
こういった雑誌の場合、春号(パート1)は1~200ページ、夏号(パート2)は201~403ページ、というように年間通しでページ番号をつけていく雑誌もあれば、毎号1ページから始める雑誌もあります。
前者の場合、上の例ですと、「305ページ」と言っただけでパート2であることが分かるため、MHRA方式では「パート2」の箇所は明記しません。後者の例のように、毎号1ページから始まる雑誌の場合のみ、「55:2」のように「パート2」であることを明記します。
それが、今度は何も関係なく、パートの部分まで明記するようになったとのことです。しかも、表記は「55:2」ではなく「55.2」です。
かつてのMLAのように、ゼロから学び直さなければいけないほどの大きな変更ではなかったので助かりましたが、それでも、2002年から親しみ続けてきた形式の変更ですから、驚きと多少の戸惑いはあります。雑誌論文の「パート2」的な部分は、もともとのBibliographyファイル(これまで集めた文献情報を全部書いてあるWordファイルで、48ページにわたります)を調べないと書いてないので、追加で書くのが地味に面倒です。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。