2017/10/22

新しい研究

8月末から考え続けてきた新たな研究テーマですが、一旦設定してみたところ、あまりにも反証が多過ぎて酷すぎると思い、また考え直しました。が、これもまたオリジナリティが殆ど無い。
実験や仮説、データ等とは無縁の分野で良いテーマを見つけるのは至難の業です。まあ何とか形に出来ればと思いますが。以前から気にかかっているフランス語の作品をどうにか取り込めればと思っています。英文学の研究なのに、フランス文学の作品を取り上げるように強引に持っていく感じになってしまいました。(笑)どうなることかという感じです。

今学期は春学期から続く9コマを担当しながらも、超特急で研究書を一冊読了したり、大学院時代に読んだ文献をひっくり返したりと、かなり研究面にも時間を使う学期になっていて新鮮です。いや、「新鮮」ではいけないのですが…。
必要があって大学院時代の授業関連のWordファイルを外付けHDから取り出して読んだのですが、今振り返ると凄い事を勉強していたなと。Geoffrey of VinsaufのPoetria novaとか。書簡術などもお馴染みのトピックですし。

今度の日本中世英語英文学会全国大会では馬に関する発表がありますが、動物も前々から気になっているテーマではあります。中世のペットの論考でUCLから博士号も出ているのですし、中世ヨーロッパには動物寓話集(bestiary)というジャンルの著述もあるわけですから、実はしっかり研究することは十分に可能なテーマ。実際、私の学位論文に対する英国の研究者からのコメントにも、動物が言及されていました。
物語中では子供たちをさらう動物もいます。Sir Isumbrasではライオン、豹、ユニコーンに、Octavianではサルとメスライオンに子供たちがさらわれますが、Sir Isumbrasの場合は後に成長した子供たちがそれぞれの動物に乗って戻り、戦いの勝利に貢献します。
中英語ロマンスにおいて、取り敢えず単にストーリーの上で印象に残る動物はやはりYwain and Gawainに出てくるライオン(どこまでもYwainを助け、支えてくれる)と、Bevis of Hamptonの馬Arundel(忠実な馬で、最期は主人公夫妻を追うように死去)です。ペットではありませんが、大事にされ、主人公の支えになってくれている動物たちです。
先述の英国の研究者に、ロンドンでの学会発表のついでに大英図書館でお会いした時は、鳥獣戯画の扇子を差し上げたところ、自分が動物に関心があることを知っているからだよね、appropriateなギフトだ、と仰っていただけました。
但しクイア理論なども積極的に取り組まれている先生のご関心は「interspecies desire」。ミノタウロスみたいな…いや、違いますか。


早くも11月が近づいてきました。11月の勤務日数は何と15日。月のきっかり半分は休みということです…。今月締切を二つ抱えているので、そして11月はプレゼンクラスのプレゼンが始まり、1コマ分授業準備がなくなるので、来月になったら時間的余裕が出来ます。先ずは中世フランス語のtreatiseに挑戦してみようと思っています(指導教授であった先生に前々から言われている作品ですので)。中世フランス語の授業は大学院で履修はしたのですが、まだまだです。そんなところに、思わぬところから、古仏語文法がフリーでDLできる学者のサイトを紹介され、DLさせて戴きました。
ところで、読もうと思っているそのtreatiseは、ネイティブではなく、学習したフランス語で書かれたもののようです。このこと自体が興味深いですね。中世の語学学習や、何語で書くかという選択については関心がありますし、この前読み終わった研究書でも触れられたテーマですから。

2017/10/14

USBメモリを取り戻す

一昨年の秋、USBメモリを教員用パソコンルームでデスクトップPCに挿したまま席を立ってしまい、その結果遺失物コーナーにも届いておらず紛失してしまったことをここに書きましたが、学生の個人情報が入っているわけではないとはいっても、教員用の部屋からなくなるとは盗難だろうか、何だか嫌だなあとは思っていました。

すると昨年の秋、事務室に書類を提出しに行った際に、いきなりUSBメモリを渡されたのです。
私の物だと分かったということは、中身を見られたということではありますが…以来、ストラップを付けた効果もあってか、置き忘れていません。
当時そのUSBメモリには専任教員公募書類などが入っていたので、一人で非常に気まずくなりました(笑)。

それにしても、紛失一年後に戻ってくるとは。


一方、教材CDを置き忘れたままなくなったものがあります。教卓備え付けのプレイヤーに入れっぱなしだったCDがなくなったわけですが、あまり盗む価値のあるような物でもありませんし、どうなってしまったのでしょう。

2017/10/07

研究書読了

夏季休業中に読もうと思っていた本が秋学期初日に届きました。
前回の記事に書いたように、秋学期初日前日になって授業準備の進捗度を確かめたところ、なんと翌日の授業の中に準備ゼロのコマがあることが20時台に判明。大急ぎで準備をしました。
さしあたり秋学期初日(水)、そして2日目(木)の授業を終えた9月22日(金)から本書を読み始めましたが、9コマの授業を行いながらだとなかなか時間が取れない上に、自分の研究のために読む本ではないので、個人的に気になった場所だけメモを取れば良いというわけにもいかず、ほぼ全ての内容をノートにとりながら読むのでますます時間がかかります。結局今日読み終わりました。

 

ノートは結局46ページにも及びました。

自分の研究に直結する内容の研究書ではなく、扱われている時代以外は完全に専門外の本だと思って読み始めたのですが、思った以上に予備知識がある内容で、博士論文で触れた内容とも多少重なるところもあった上に、個人的にも興味がある外国語学習や中世の女性に関するトピックもあって、ワクワクした気持ちで読んでいける本でした。
「Whilst・・・」の文が多く、譲歩が多いのが気にかからないでもありませんでしたが、扱う時代とテーマの特性上仕方ない面もあるでしょう。
観念的ではなく具体的な内容だったので分かりやすかったですし、(理解できたからこそここまで大量にノートがとれたわけで…)非常に面白い本でした。
具体的な書名につきましては、機会があれば改めて紹介させて頂きます。