2017/08/05

Writing for Art読了

以前ブログ記事に書いたWriting for Artを漸く読み終わりました。
その時書いたように、結構新しい本なのに一部袋とじ状態になっていた為、ペーパーナイフで切り開きながら読むことに。一体いつの時代の本だという感じでした(笑)。

 
このペーパーナイフがまた中世っぽい感じがします。確か親の海外出張土産で貰った物だと思うのですが、物語世界に空想が飛んでいくようなデザインです。
 
この本では、notional ekphrasisつまり文学作品中に於いて描かれている美術品が架空のものである場合はあまり扱っておらず、美術館で見られるような、実際に存在する作品を描いた文学作品(主に詩)を取り上げていましたので、又、時代も近現代のことでしたので、私自身の研究に直結する内容ではありませんでした。例えば、ブリューゲルの絵画『雪中の狩人』について書いた詩であるとか、誰もが知るモナリザについて書いたものとか、そういった具合です。PRBも結構取り上げられていました。
 
完全に物語世界の中だけに於けるエクフラシスと比較すれば、このように美術品の現物があると、それについての詩も美術品の鑑賞に影響するので、相互作用が見られるのが大きな違いの一つです。詩のほうを先に読んだ人々の中で、絵のほうも見てみたいという機運が高まって、実際に絵画を見てみると、詩から受けた印象を既に持っている状態で―即ちある種の先入観をもって―絵画を見ることになります。詩の解釈や印象も人それぞれでしょうから、「あれ、こんな絵だったのか」とか、「思った以上に色彩がないな」とか、何がしかの意外性を感じたり、又は、「詩に描出されている通りの絵画だ」と納得する気持ちを感じたりするかもしれません。中には、この絵画を見たら皆この詩を思い出さずにはおかない、といえるほど密接に絵画と詩がセットになっている作品もあるようです。そうなると、絵画はいわば文章から(物理的距離という点で)離れた挿絵のようでもありますね。
 
写真が世の中に登場してくると話はややこしくなります。現実を写し取るという点で、絵画と文字のどちらが優れているだろうかという話だったのが、そこに写真が出てきてしまうと、写真は絵画どころでない現実再現性を有しますから…
 
というわけで、今度はフランスのアマゾンから購入したEmpire of Magic(以前ブログに紹介しました)がほんの少ししか読んでいないまま春学期中放置せざるを得ませんでしたので、続きを読みたいと思います。ラテン語の初級文法が未だにしっかりしていないので、その復習もしています。第二外国語の学習にも精を出しています。休み中は屋外に出ない日も多いので、フィジカルトレーニングも(笑)。

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