2012/05/06

ロマンスにおける絵

今日でGWも終わり、夏休みまでノンストップになります(海の日もありません)。ここが年度通して一番の長丁場で、とにかく長い。何とか体力をもたせられるよう工夫したいと思います。授業準備は大半が済みつつありますし。


さて、昔から何となく考えているトピックが中世ロマンス(物語文学)において絵の果たす役割や解釈等です。
作品の本が容易に手の届くところにないので、以下、何とも曖昧な記述になりますが―例えばEmare(チョーサー『カンタベリー物語』のMan of Law's Taleと同様の話)では主人公の女性Emareが持ってた或いは身につけていた布に、色々な物語の絵か刺繍かがあって、Emareはある意味「読まれる女性」となります。その布の絵を他人が見ることによって、物語中の彼女の人生に影響を与えています。
それからFloris and BlancheflourではBlancheflourが売り飛ばされた時にその代金として渡されたカップがあって、それにも絵が刻まれており、なぜか題材はトロイの物語。この場合はこの絵が何か物語を左右するわけではないのですが、なぜここでパリスのヘレンの話が出てくるのでしょう。
そして12世紀のビザンチンのロマンスHysmine and Hysminias(Eumathios Makrembolites著)でも主人公の滞在先の家(そこの娘がヒロイン)の壁画をじっくり鑑賞する場面があり、この絵の鑑賞は一応物語展開に絡んできます。

このように、物語の中において何か物語を表したり、解釈を要したりする絵が出てくる時に、特にそれらの絵の読まれ方あるいは象徴している物事などが物語展開に於いて何らかの重要性がある場合は興味深いモチーフとなると思うんですが・・・V.A. KolveのChaucer and the Imagery of Narrativeとかに何か書いてありそうな気もします。

0 件のコメント:

コメントを投稿