2011/03/25

Wisdom Books

旧約聖書ヨブ記、詩篇、箴言、伝道の書、雅歌、ソロモンの知恵、集会の書(シラ書)の総称です。Wisdom Literatureとも言います。

一言でまとめてしまうと、ことわざ的な文句が満載の箇所です。人生の指針のようなものもありますし、忠告もあります。ソロモンの知恵と集会の書に関してはプロテスタントでは外典扱いということもあって、何気なく書店で日本語の普通の聖書を購入すれば入っていない可能性が高いです。カトリックでは正典と認めており、現在も販売されているラテン語のウルガタ聖書には含まれています。

いわば格言がふんだんに展開されているので、後世の著述へ頻繁に引用されています。それこそ諺として、特別聖書の引用とは意識せずに日常生活に浸透していたのかもしれません。

Wisdom Booksは中世ヨーロッパにおいて美徳や悪徳を論じた著作の引用元として機能したばかりでなく、注解も施されています。この辺りが私も未だに不勉強なのですけれども、脈々と受け継がれる知恵文学伝統があったわけです。

但し、日常に浸透していたとすれば、どこからどこまで厳密に「聖書を引用した」と言えるか難しいところで、「普段よく聞く諺や格言が実は聖書由来だった」のかもしれません。もちろん、何かそれらしき事を言う時に、聖書が典拠であるという意識は昔の人の方が強かったかもしれません。

例えばFor, whan a man is in poverte falle, | He hath fewe frendes with alle (Bevis of Hampton, 3593-94)のように普通に物語の中にWisdom Booksの内容が挟みこまれていたりします。美徳などについてどっぷりと述べた著述はともかく、このように何気なく引用されている場合、「これは聖書の・・・からの引用である」といっても、必ずしも意識的なものではなく「結果的にそうである」というだけかもしれません。
とはいえそうだとすれば逆にそれだけ広く普及していたと考えることもできます。

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